みなさんは、Appleの創業者スティーブ・ジョブズや、facebookの創業者マーク・ザッカーバーグが、プレゼンや講義で、毎回同じ服を着ていたことは、ご存じでしょうか?
彼らは、なぜ毎日同じ服を着ているのでしょう。
それは、「意思決定の回数を減らすため」だそうです。私たちは、日頃、多くの意思決定をしています。すると、脳みそは、無意識のうちにエネルギーを使ってしまっているんですね。
彼らは、脳の疲労やストレスを減らし、高いパフォーマンスを発揮するために、「毎日同じ服を着る」というのを、1つの方法として、生活しているのです。
もし、あなたが日常で、頭が疲れてボーっとする、ストレスが貯まったような感じがする。という感覚があるのなら、それは、「決断疲れ」によるものかもしれません。
今回は、あなたの能力やパフォーマンスを下げている「決断疲れ」とは何か。とその削減方法を紹介します。
Contents
私たちの集中力を奪う、「決断疲れ」とは何か?
意思決定と心理学の分野において決断疲れ(判断疲れ、決定疲れ)とは、意思決定を長時間繰り返した後に個人の決定の質が低下する現象を指す。現在では不合理な意思決定の原因の1つとして理解されている。職務中の裁判官を例に取ると、午後には日中早いうちに比べて好意的な判決が少なくなることが明らかになっている。決断疲れは消費者に本来必要でないモノを購入させるなどの粗末な選択をさせることにもつながる。
決断疲れ-Wikipedia 参照
決断疲れとは、このように、意思決定を何度もすることによって、脳が消耗し、その後の適切な判断がしにくくなってしまうことを指します。
ケンブリッジ大学のBahara Sahakin教授の研究によると、人は1日に3万5,000回の決断をしているそうです。
ここでいう、決断というのは、裁判での判決など、大きな判断に限らず、私たちが無意識に行っている小さな判断も含みます。
「今日は何を着て出かけようかな」
「お昼は何を食べにいこうかな」
「今日は寝る前に何をしよう、何時に寝ればいいかな」
などの、日常無意識のレベルで行っている判断も、意思決定であり、脳に負担をかけていますね。
発する言葉や口にする食べ物・飲み物、車の運転など、全ての行動を含めると、3万5,000回という数字に及ぶわけです。
では、このストレスの根源ともなっている「決断疲れ」と、どう向き合っていけばよいのでしょう。
決断疲れを減らすための方法7選
今回は、ミニマリストを実践している僕が思う、決断疲れを減らす生き方を、7選という形式で紹介します。
朝食を毎日同じにする
朝食では毎日同じものを食べましょう。
朝の時間は脳の疲れが少なく、生産性が高いです。朝食のメニューを毎日考えるのは、朝の貴重な時間とフレッシュな脳を消耗させてしまいます。
生活のリズムを作る意味でも、朝は同じものを食べましょう。
身に着けるものを統一する
これは、スティーブ・ジョブズやマーク・ザッカーバーグが毎日同じ服を着ていることに通じるのですが、私は、1つ前段階として、「靴下と下着の統一」をおすすめします。
靴下や下着は、たくさんの色や柄がありますよね。何種類も持っていて、そこから毎日何を身に着けるか考えていては、意思決定の回数を減らすことはできません。
加えて、洗濯物として干す時やしまう時、判断や労力をつかわなければいけません。
身に着けるものを統一してしまえば、その意思決定と時間の浪費は避けることができます。
毎日身に着けるものですから、統一して意思決定回数を減らしましょう。
生活をルーティン化させる
毎日同じリズムで生活できていますか?
朝起きて、同じ時間に出発して、家に帰ってお風呂に入り、晩ごはんを食べて寝る。
朝起きる時間、朝すること、食べるもの、身に着けるもの
夜家に帰って寝るまでにすること
これらは全てルーティン化させましょう。
1日のうちで、小さな選択を繰り返していると、無意識のうちに脳の意思決定の力は減っていきます。
朝の行動や帰って寝るまでの行動を習慣化させることで、意思決定によるエネルギーの消費と、精神的ストレスを抑えて、大事なことに決断力を残しておくことができます。
脳のエネルギーを消費しないためにも、1日の行動を可能な限りルーティン化して、意思決定のエネルギーを節約しましょう。
寝る時間と寝る前にすることを固定する
生活をルーティン化させることに繋がりますが、「寝る前の時間」は1日のリズムを作るうえで、かなり大切な時間です。
寝る時間が遅くなれば、次の日の朝、倦怠感を感じるでしょう。寝る前に長時間スマートフォンやパソコンを使用すれば、脳は疲れた状態で1日を終えなければいけません。
1日の終わりである、寝る前の時間は、自由な時間であり、最も大切な時間です。
寝る前は「読書」を習慣化させることをおすすめします。
寝る前の読書には、メリットがあります。
- 記憶力の向上
- ストレス軽減と精神的安定
- 睡眠の質が上がる
寝る前に頭に入れた情報は、記憶に定着しやすいと言うことが言われています。
寝る前に読書をし、インプットすることで、より知識として吸収できるということです。
また、精神科医のある実験において、「寝る前に6分間の読書をすることで、ストレスが軽減し、交感神経が優位の状態から、副交感神経が優位に切り替わっていく」ことが明らかになっています。
つまり、寝る時間の6分以上前から読書を始めれば、疲労の原因であるストレスを軽減させ、リラックスした状態で眠りにつくことができるというわけです。
副交感神経優位のリラックスした状態で眠りに入ることで、睡眠の質が上がり、体や脳は疲労を回復しやすくなります。
寝る前に、毎日何をするか決まっていない、ダラダラとネットサーフィンをしたり、スマホで動画を視聴するのでは、脳は小さな決断を繰り返し疲弊してしまいます。寝る前に脳が活性化することで、眠りの質は下がりますし、読書をすることのメリットを得ることができません。
寝る前の脳への負担を減らし、質の良い睡眠をとるためにも、ぜひ、寝る前は読書をするというルーティンを取り入れてみてください。
買い物は買うものを決めてから行く
「行動すること」と「考えること」を同時に行うのも、「決断疲れ」の原因です。
買い物に行き、今日の晩御ごはんは何にしよう。と考えるのは、買い物をしながら、メニューを考えている状態になっているので、脳の負担が大きいのです。
もちろん、洋服屋さんや、本屋さんで、「楽しみながら」買い物をする場合は違いますが、
なるべく、日々の買い物は「行動」と「思考」を分けた方が、決断による負担は減らせますし、時間の短縮にも繋がります。
脳の負担を減らし、時間の短縮にも繋がるため、「買い物は買うものを決めてから」行きましょう。
目に入る情報量を減らす
目に入る情報が多いと、脳は無意識のうちに意思決定をしています。
色や形、素材、これらの情報も、脳は無意識のうちに情報処理をしてエネルギーを消費しています。
部屋がゴチャついていたり、目に入る色が多すぎると、それだけで意思決定や情報処理の連続です。
なるべく脳に負担をかけないためにも、日常、目に入る情報量を減らしたいですよね。
目に入る情報量を減らす方法は、持ち物を減らす、部屋に置いてあるものを減らす、受動的に入ってくる情報を無くすなどあります。
「物」というのは情報の塊です。色や形、質感といった様々な情報を脳に与えます。
たくさんの色を使った絵と、白一色の壁、どちらが脳に優しいでしょうか。
日常で目に入る空間は、シンプルに、物を減らし、脳にかける負担をなるべく減らしましょう。
また、受動的に入ってくる情報は減らしましょう。代表例として、テレビがあります。
テレビ、興味もないのにつけっぱなしにしていませんか?
テレビも色と音をもった情報です、脳は無意識にそれらの情報を選択し、処理しています。
1日テレビを付けないだけで、かなりの脳への負担を減らすことができるでしょう。減らすことができたエネルギーや判断力を大事なことに使うことができます。
無意識な脳の情報処理を減らして、「決断疲れ」を回避するためにも、目に入る情報量で、減らせるところは減らしましょう。
SNSで無駄な交流をしない
SNSで意味もないのに、やりとりを続けていませんか?
SNSでの更新や返信は、意思決定の力を使いますよね。めんどくさい相手への返信を後回しにした経験はありませんか?
あれは、脳が無駄な意思決定を嫌っているからなのです。
SNSでの交流というのは、するかしないか考え、決定し、相手のことや見てくれている人のことを考え、適切な言葉を選び、というように、意思決定の連続なのです。
そのやりとり、本当に必要でしょうか。
SNSでの無駄な交流を減らすだけで、何回もの意思決定を無くすことができ「決断疲れ」を大幅に減らすことができます。
「決断疲れ」に悩んでいる人は、本当に自分に必要なやりとり以外はやめて、脳のエネルギー消費を減らしてみましょう。
決断疲れを無くして、自分らしく生きましょう。
いかがでしたでしょうか。
今回は、私たちの集中力を奪う「決断疲れ」とは何かと、
ミニマリストを実践している僕の、「決断疲れ」を減らすために生活に取り入れている7つのことを紹介しました。
まとめると
- 朝食を毎日同じにする
- 身に着けるものを統一する
- 生活をルーティン化させる
- 寝る時間と寝る前にすることを固定する
- 買い物は買うものを決めてから行く
- 目に入る情報量を減らす
- SNSで無駄な交流をしない
という7つです。
どれも、実践していて、生活が楽になるな。頭の負担減ったなと、実感できているものなので、
「決断疲れ」に悩まされている人は生活に取り入れてみてくださいね。